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February 29, 2004
新六郷橋(国道15号線)-- 多摩川大橋(国道1号線) 左岸
国道15号線、京浜急行、JRのガードを潜ると、コースは多摩川緑地の駐車場に降りるための車道を横切る。
ここは車の出入りが多いので、注意が必要である。おまけに土手に上がるスロープになっているので、タイミングが悪いと坂を上りながら歩行者と車をよけることになる。
ここからの土手上は、弁天橋?新六郷橋間でも一部現れた大田区ご自慢(?)の歩行者、自転車分離コースとなる。
どうやって分離しているかというと、カラー舗装である。広いコースがオレンジとグリーンに色分けされていて、自転車はオレンジを、歩行者はグリーンのアスファルト上を移動するよう推奨されている。
初めてこの標識を見た私は、とても感動した。できれば多摩サイ全線で採用して欲しいルールであるとも思った。いや、日本中の歩道で採用しても良いくらいだ。
歩行者にとって自転車は邪魔な存在だし、自転車にとっても歩行者は危険な存在である。
もちろん自転車は常に歩行者の安全を意識しながら走行しなくてはならないのは、当然である。だが、お互いの走行レーンが分かれていれば、移動速度の違う自転車、歩行者双方にとって快適であることは言うまでもない。
できれば、幹線道路の車道、歩道区分にも採用して欲しいルールである。主要な幹線道路に、車道とも歩道とも分離した自転車専用レーンが出来れば、私たちの生活は大きく変わるだろう。
ところで、大田区のこの二つのレーンの間には段差やポールなど無いので、この区分けルールを説明した標識を認識してそれに従う意思のある人物だけが、この区分に忠実に通行することになる。
これは、やや困った問題である。
ルールとは、参加者の大半が守らないと、ルールとは言えない。特に交通ルールの場合、95%が左側通行で5%が右側通行では、困るのである。この大田区の歩行者・自転車分離ルールも、アイディアはいいのだが、たいていの人はその標識に気がつかないか、気づいても守っている人がほとんどいないので、単なる意味のない色分けされたカラー舗装で終わってしまっている。残念である。
とりあえず2レーン構成(しかも2トーン・カラー)で広くなった土手上を軽快に走っていると、途中から車道(多摩堤通り? たぶん違う)が土手上を走ることになり、サイクリング・コースは河原に下ろされてしまう。
このあたりは野球のグランドが接近していて、「ファールボールに注意」なんて看板もあって、歩行者・自転車分離どころかかなりの緊張感がある。ただし川が大きく蛇行しているせいで、コースの先を見通せるとても大きなカーブになっていて、これは走っていて面白い。先行車を追いかけるには、刺激的なレイアウトである。ただ、くれぐれも、スピードの出し過ぎに注意。歩行者優先です。
やがてコースは、国道1号線・多摩川大橋にたどり着く。
これで第一京浜と第二京浜の間を走ったことになるのだが、この二つの京浜国道名が人によって違う道を指しているということを、最近初めて聞いた。
私の祖母や叔父、叔母の多くが大田区に住んでいたが、彼らからは海側の道路から第一、第二と呼ぶと教わり、最近までそうであると信じていた。ところが、実は海側の国道15号(新六郷橋)は第二京浜で、第一京浜は多摩川大橋の国道1号線であるとする説があるらしい。そのため、地元のタクシー運転手は、京浜国道番号ではなく、実際の国道番号を確認し、それも怪しいので交差店名や住所も確認するという。もっとひどいのは、争いを避けるために、客が国道一号線を第一京浜と呼べば運転手もそう呼び、第二京浜と呼べばそれに合わせるらしい。
なんともはや、である。
弁天橋(羽田)-- 新六郷橋(国道15号線) 左岸
山に降った雨を海に流すのが川の役割である。
多摩川の場合、河口は羽田にある。多摩川サイクリングコースの東京側の起点も、大田区羽田である。羽田といっても、空港は遙か沖合の埋め立て地に移動してしまい、多摩サイの起点も、昔ながらの静けさを取り戻した小さな漁村の防波堤の突端にある。
防波堤の向こうは河原というよりは、もう砂浜である。遠浅の、浅蜊が取れそうな真っ黒な砂浜が広がっている。砂浜の向こうには、打ち寄せる白波ではなく、今なを拡張を続けている巨大な空港が、沖合を水平線まで埋め立てていっぱいに横たわっている。僅かに見える川崎側の海の底にも、千葉まで続くトンネルが貫いている筈だ。サイクリングコースはここで終わり、ここから始まるが、その海の先に行きたいという人の願望を満たすことの出来る装置も、ちゃんと用意されているのだ。
多摩サイの始まりと終わりの防波堤の突端には、小さなお堂がある。お堂には千羽鶴も奉られている。かつて巨大な台風がこの小さな漁村を襲ったときの犠牲者を弔うためのものだそうだ。合掌。
羽田は小さな漁村である。
多摩川沿いの堤防上は車止めで走りにくいため、村を抜ける舗装道路を行く。
昔の防波堤の名残の赤煉瓦塀沿いの道だ。入ってくる車も少なく、軒の低い両側の古家に、自転車の高圧タイアのロードノイズだけが心地よく響く。
羽田には河口側と、首都高速一号線と大師橋の間に小さな港が2つある。また、川に向かって小さな桟橋がいくつも造られていて、漁船が係留されている。開発の進んだ今も漁業を生業とする家が多いようで、「釣り船」、「釣り餌」の看板が、あちこちに掛けられている。
羽田といえば、江戸前のハゼ、穴子が有名(?)である。空港の沖合で釣り糸を垂らしながら、釣れたばかりの小魚を捌いて天ぷらにして食べさせてくれるのだろうか。
大師橋を過ぎると、いよいよ堤防上にアスファルトのサイクリング・コースが現れる。
多摩川は国土交通省が管理する一級河川だが、堤防上のサイクリング・コースは各自治体が敷設、管理しているようだ。一口に多摩サイといっても、自治体によってデザインや環境が微妙に異なっている。このあたりは大田区の管理となるが、大田区は歩行者と自転車のレーンを明確に分けるデザインをしている。河口に近いため、河川敷も堤防も広く、サイクリングコースの幅員もとりやすいからだろうか。このようなレーン構成をしているのは、多摩サイの中でも大田区だけである。
でも残念ながら、堤防はまだ工事中の箇所や狭い箇所があり、全線が2レーン構成とはなっていない。それに、このあたりは人口も多く、広い河川敷には野球場などの大規模運動場が広がり、“人が多い”。たぶん、多摩サイ中でも大田区区間は歩行者のきわめて多いエリアだろう。走行にはくれぐれも注意して欲しい。あくまでも、歩行者優先で。
大師橋(産業道路)と新六郷橋(国道15号線)の間の大田区側の土手には、六郷水門があり、ちょっとしたランドマークになっている。この水門は、大田区六郷の水田地帯に農業用水を送るために作られたものらしい。レトロな鉄のかたまりが、宮崎アニメのモチーフになりそうな懐かしさをたたえている。
その新六郷橋河口側には、コンビニがある。河川敷のテニスコートや野球場に出入りする人々を当て込んで、河原から目立つように高々と看板を掲げ、土手から入りやすいように階段も作ってくれている。
良い店である。
サイクリングコースは新六郷橋とついでに併走する京浜急行、JRのガードを潜るために河川敷に降りるのだが、昼時にこのあたりを走ると、お弁当の良い匂いがしてくるのである。トイレも入りやすい、親切な補給スポットである。草野球見物も出来るし(実際見物客が大勢お弁当を食べていたりする)、上流から走ってきた場合の、折り返し休憩点として、お奨めかもしれない。
ちなみに、新六郷橋とサイクリングコースは、横断歩道橋で接続している。スロープがあるので、手押しで国道15号線の歩道に出られる。
また、ここの河川敷のテニスコートや野球場を管理している多摩川緑地管理事務所では、小学校4年生以上であれば無料で自転車がレンタルできる(受付午前9時?11時〔返却12時まで〕、午後1時?3時〔返却4時まで〕。土日祝のみ。平日、年末年始は休み。)。保有台数は約40台。京浜急行六郷土手駅からもアクセスできるので、電車で来てサイクリングも可能である。
クルマが無いことの幸せ。
とても近いところにあるのに、普段の生活からはなかなか見えてこない。多摩川サイクリングコースは、そんな存在かも知れない。
もちろん、多摩川からほど近い場所にかれこれ10年以上も住んでいる私は、その土手の上にサイクリングコースがあることは知っていたし、実際買い物用のママチャリで何度か走ったこともあった。
このまま行けば川崎の駅の方、いやもしかすると東京湾まで続いているのかもしれない、上流はどこまで続いているんだろう、そんな想いを漠然と抱きながらママチャリのペダルを踏んでいた私は、まさか自分が週末の度に羽田から羽村まで続くコースのどこかを自転車で彷徨う存在になるとは、思ってもいなかった。
なぜそんなになってしまったのかはいつかご紹介するが、とにかく、多摩川サイクリングコースは河口の羽田から奥多摩を望む羽村まで、様々に表情を変えながら続いているのである。
February 1, 2004
多摩サイ日記
早くも二月である。
正月もあっという間に終わってしまった。
今週末は土日とも晴れていたが、土曜日は寝坊しすぎて、今週もまた日曜の出走となってしまった。
日曜は人でとバイク出(?)が多い。土曜よりは走りにくいが、仕方ない。
特にこの日は10度以上の気温があり、ロードレーサーの数が多かった。
私も途中二回、ペースの合うレーサーの後ろにつかせていただき、少し楽をさせていただいた。
この日の往路は絶好調で、いつもは体が重い登戸までのウオームアップ区間ですでに30km/h以上のペースで走っていて、その後国立まで快適だったが、帰路になって若干追い風だったことを思い知らされた。
それところは先週気がついたのだが、調布市の狛江側(つまり狛江ダートの手前)で、調布市が土手下の歩道に降りるスロープの設置工事を始めたようだ。
府中・調布区間を走ってきて、狛江でダートを走らされたのでは、レーサーと言うよりたぶん車椅子の方が不自由であろうという配慮であると思う。
つくずく調布市はたいしたものである。
そういえば川崎市も車椅子で河原に出入りできるように何カ所かでスロープを設置していたし、やはり公園や遊歩道は税金で整備している以上、できるだけ大勢の方が利用できるよう配慮すべきなのである。
たしかに、多摩サイの府中・調布区間では車椅子の方とすれ違うことが多い。
レーサーの皆さん、走行にはくれぐれも注意しましょう。他者への配慮を忘れずに。
Av 23.0km/h、Max 40.3km/h(狛江の土手下、下道バス通りで)、Dist 50.03km、Time 2.10.17
