May 5, 2004
自転車の乗り方 ~ 簡単自転車練習法

毎日必ず「自転車の乗り方」で検索されて来る方がいらっしゃいます。
今日はこどもの日ですが、確かに簡単に自転車に乗れるようになる情報があれば、役に立ちますよね。
そこで、私なりの自転車練習法について書いてみます。
始めにお断りしておきますが、これは誰でも簡単に自転車に乗れるようになるという、魔法のような話ではありません。
教える方、教えられる方の個人差もありますし、練習場所の差もあると思います。
今回は、私自身と、私が実際に子供に教えた経験から、私なりの練習方法について書いてみます。
自転車練習の難しさは、一番はじめに一番難しいところを覚えなくてはならない、というところにあります。
自転車に乗るということは、自分の脚の力でペダルを漕いで、バランスをとるということです。
漕ぎ出しのペダルは、上から下へ向けての運動で、それが利き足の側で発生します。ペダルを力強く踏み込めば、自転車は踏み込んだ側に倒れます。そこで倒れないようにバランスをとらなければ、もう一方の脚をペダルに乗せることが出来ません。
自転車のスタート時は、最も大きな力がペダルに加わるときですから、最大のバランス能力が必要となります。つまり、スタート段階でいきなり最大限の能力が必要となるのです。
自転車練習に挫折してしまう原因は、ここにあります。
誰だって、いきなり難しい部分は出来ません。
なのに、教える側は、いきなり最も高度な部分に挑戦させているのです。
鉄棒の練習を、いきなり大車輪から始めるでしょうか? 水泳の練習を、いきなりバタフライから始めるでしょうか?
まず水に馴れ、身体が浮くようにヘルパーを付け、蹴伸びをして、それから呼吸方法を覚える、
運動の練習とは、身体に一つ一つの必要な動作を順番に覚えさせていく行為だと思います。
練習の仕方が悪いために、自転車が嫌いになり、自分の能力に対して自信を失うなんて事があってはなりません。
自転車に乗るというのは、簡単な行為です。特殊技能でも、高度な運動能力でも何でもありません。正しくきっかけさえ与えれば、誰でも乗れるようになるのです。
かりに何度練習しても乗れるようにならなくても、それはその人の能力の問題ではなく、教える側の問題、あるいは練習方法がその人に合っていないと考えましょう。
自転車になかなか乗れない子供たちの最大のハードルは、踏み出した足と反対側の足をペダルに乗せるところです。
でもその直前に利き足がペダルを踏み込んで自転車のバランスが大きく崩れているので、バランス能力を取得しない限り、もう一方の足をペダルに乗せることは不可能です。
つまり、利き足の踏み出しが自転車に乗れる様になることを邪魔しているのです。
自分で自分の邪魔をしながら、少しずつバランス練習をして、何時間も何日もかけて、ようやく乗れるようになるのです。何という無駄でしょう。
簡単に、楽しく自転車に乗れるようになるには、次のような方法をお奨めします。
バランスとペダリングを、分けて練習しましょう。
ペダリングは、補助付き自転車で充分練習できます。でも、いくらペダルを回しても、バランスが取れなければ自転車には乗れません。
ですから、はじめに自転車のバランス感覚だけを徹底して覚えるようにしましょう。
ペダルは、バランスが取れるようになるまでは邪魔な存在です。レンチを使って、練習用自転車からペダルを外してしまっても良いかもしれません。大切なのは、バランス練習中にペダルを踏んで邪魔をしないようにすることです。
また、練習用自転車のサドルは、両足の裏が完全に地面に付く位置まで下げる必要があります。最初の練習は単純です。サドルに跨り、ハンドルを握って、両足を蹴って、前に進むこと。倒れそうになったら、すぐに脚を付くこと。脚を付いても良いから前に進むこと。少しでも両足が地面から離れている時間を長くすること。少しでも自分でバランスをとれるようになる時間を長くすること。生まれて初めての”バランス”という経験を、運動神経に覚えさせることです。
教える方は、初めは一緒にハンドルを持ってあげましょう。
ハンドルのバランスの取り方を、アシストするのです。
後ろの荷台を持つというのがありますが、自転車はハンドルを持つ物です。走行中に、荷台から妙な力が入ってバランスをとったりするでしょうか? そんな超自然的な自転車で、バランス訓練など出来るわけがありません。荷台を持つというのは、せっかくのバランス練習にプラスにならないのです。
ハンドルは、必ず両手で、両方のハンドルを持ってあげましょう。
出来れば子供の手の上から。
そうするとあなたは、子供の後ろから覆い被さるようにしてハンドルを持つことになります。これで走るのは苦しいですし、格好も悪いです。でも、ハンドルを持って一緒に走れば、子供に身体でバランスの取り方を教えられますし、子供の上達度もハンドルを通してあなた自身が体感できるのです。
まるで、子供と一緒に自転車に乗っているような感覚です。
あなたのバランス感覚を、身体で子供に伝えるのです。
やがて、少しの距離なら自分でバランスをとって進むことが出来るようになります。
ここからは、アシスト無しで一人でもやらせてみます。
ここで、子供に明確な目標を与えます。距離です。どこまで進むかを決めて、その場所まで一人で移動させます。途中で足を着いてもかまいません。
次の目標は、脚を着く回数です。目標の距離を進むのに、何回足が着いたかを数え、その数が少なくなるよう、練習します。無理をしないで、確実に出来る短い距離からやらせましょう。
大切なのは距離ではなく、バランスです。
子供の能力に応じて距離と回数を調整しながら、脚を着かないで進む距離を長くしていきます。やがて、推進力を得るためだけに脚を使う様になったら、ペダルをつけてみます。
この時も、いきなりペダルを踏ませません。発信が一番難しいからです。
今までのように両足で地面を蹴って進ませます。
次に、推進中に片足をペダルに乗せてみます。
それが出来たら、両足を乗せてみます。
それもできたら、すこし漕いで見ます。
そのころには、乗れるようになっています。
最後に、一番難しい、自分の力でペダルを踏んで発進してみます。初めは一緒にハンドルを持ち、発進してみましょう。ハンドルを通して、あなたにもバランスの取り加減が伝わってくるはずです。
発信が出来るようになったら、もう、教えることは何もありません。
気がついたら、あなたのお子さんは楽しそうに自転車に乗っています。
Posted by jinx at May 5, 2004 2:09 PM | 自転車に乗るということ | *
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コメント
投稿者 タツヤ : May 6, 2004 9:17 PM
私自身の自転車練習方法はもっと単純で、ある日近所でも一番急な坂の上に自転車(もちろん補助輪なしです)を持って行って、いきなり「ここから降りろ」と言われました。
たしかに、急坂なので推進力はいりません。発信技術も必要ありません。
バランスあるのみです。
で、何度か転びましたが、結局何とかバランスをとって、そのままペダルに足を載せて、最後は自分で漕いで家まで帰りました。転んだ痛さよりも、自転車に乗れたうれしさの方が大きかったのを覚えています。
投稿者 jinx : May 6, 2004 10:44 PM
凄いですね!
まさにライオンが我が子を谷に突き落とすかのよう・・・。
傷だらけになって頑張ってる姿が想像できます。
余談ですが、坂道を下ることに関して、
私が5歳の頃、雨の日に2人乗りしてて小さな坂を下ったところ、
濡れた路面にタイヤをとられてクラッシュ!!!!
私は後ろに乗っていたのですが、投げ飛ばされてしまいました。
怪我はたいしたことなかったのですが、
親にこっぴどく叱られました(^_^;)
これはこれでいい思い出かな。
投稿者 タツヤ : May 7, 2004 1:31 AM
なんか、幼児体験暴露合戦になってきましたが (^^)
苦労は子供のうちにした方が、大人になってから練習するよりいいのだという、昔の大人の知恵だったのかもしれません。
投稿者 jinx : May 7, 2004 2:14 AM
GWの休暇を利用し3?歳にして初めて五月一日に自転車を購入、4駅分押して帰りました。5時間ほど練習後荷台を押してもらった勢いで一人で走れるようにはなれましたが、踏み込み足の逆足をうまく乗せることが出来ず、未だに一人では乗れない状況におりまして、正直くじけそうでした。
大事なのは丹田だと教わりましたが、私はどうも腕に力が入りまして、無理やり操縦しようとして、ぐらんぐらんのがたがたでした。
jinxさんのおっしゃるとおり、ペダルを外して両足踏み込み練習からやってみようかなーと思います。帰省に伴い一週間サボってますが、東京に戻って練習するのが楽しみになりました。
ありがとうございました。
投稿者 derako : May 8, 2004 11:15 AM
derakoさん、こんにちは、
自転車は誰にでも乗れるようになります。特殊技能でも何でもありません。
乗れないから、上達しないからといって能力が劣っているわけでもありません。
バランスは身体が自然にとってくれます。このバランス神経をぱちんとつないでやれば、後は自然に乗れてしまいます。
ぜひ、発進練習に時間を費やさずに、両足で蹴って進む距離を伸ばす練習をしてください。
サドルを下げていつでも足が着けるようにして、途中で何度足をついてもかまいませんから、そのままサイクリングコースとか走っちゃいましょう。
帰りはご自分で漕いで帰れますよ。
乗れるようになったら、距離をどんどん伸ばしましょう。
楽しみが広がりますよ。
またコメントくださいね (^^)
投稿者 jinx : May 8, 2004 5:05 PM
JINX様 先月久しぶりに練習を再開しました。
緑が丘から足で蹴りながら進み、途中緑道で横転して
膝に酷いあざをこしえたり半べそをかきながらからサイクリングコースのある駒沢公園をめざしました。 公園につくと道が広く車が無いというだけで
前回の勘を思い出しましたが、狭い壁、通行人がいると
足がすくみ 一周するのに時間がかなりかかりました。 3周目には
ようやく人をよけたり 裏道を抜けたりすることができました。 目指すゴールは駒沢から緑が丘の自宅まで公道を走るでした。これがまた大変で
ガードレールと家の壁の間 普段普通に歩いているところがまた 怖いんです。なので場所によっては自転車を引きました。すると相方が「普通の道走れないと自転車にのれるっていえないんだからね」と激を飛ばすので チャレンジしました。長い長い下り坂を初めて駆け下りれた時は感動してしまいました。夏休みの小学生の気持ちといいましょうか いくつになっても味わえるものですね。
今では自由が丘や奥沢に買い物でいけるようになりました。次の目標は都立大学です。 <近いですが やはり車道が怖いのでまだまだです。>
ありがとうございました。これからもがんばります。
投稿者 derako : June 22, 2004 12:25 PM
derakoさん、
おひさしぶりです、こんにちは、
呑川緑道ですね。私も好きで、よく自転車散歩します。このBLOGにもカテゴリーがあります。
駒沢公園は、人が多いですよね。おまけにサイクリングコースは平らではなく半分上り、半分下りです。
できれば、人もあまりいない広ーい広場などで練習されると良いと思いますが。
でも、立派ですね。
目黒、世田谷は、路地を巧く使えば車にあわずに移動が出来ますよ。
曲がり角や、交差点の出会い頭に気をつけてくださいね。
歩行者には優しく、車は出来るだけ避けて、怖かったら止まっちゃえば良いんですから (^^)
投稿者 jinx : June 22, 2004 12:48 PM
私は37さいで自転車に乗れるようになって今までルンルン
で自転車って楽しいと思っていました。
それが先日車と接触事故を起こしてしまい転がって足を打撲
しました。 幸いケガは2週間ほどでなおりましたが怖くて
自転車に乗ることができなくなりました。
それでも買い物に行くとき押したり乗ったりして努力は
しているのですが狭い道とか車の音が聞こえたりすると
身体が硬くなりうでにも力が入り乗っていられません。
うまく乗っているときでも突然隣を自転車で追い越されそう
ナ時も気がついた時点でバランスをくずして怖くて降りて
しまいます。
最初に乗るときも右足で踏み出すと左へ左へといってしまい
何回も乗りなおします。
まだまだのりたいのです。
どうしたらいいでしょうか。
娘はもうやめたら?といいますが私はまだ50歳です。
いろいろでかけたいです。ご助言お願いします。
投稿者 みみ : September 2, 2004 10:10 AM
みみさん、こんにちは、
(これはあくまで私の考えで、間違っている部分もあるかもしれません。あくまでご参考と言うことで...)
車が怖いのは、あたりまえの感覚だと思います。
むしろ怖さを押し殺して無理して乗る方が、危険だと思います。自転車は軽車両ですから、道路を通行するときは車はもちろん、子供の飛び出し、歩いている方の突然の方向転換、予期せぬ場所からでてくる自転車など、自分以外の移動体に常に神経を配る必要があります。
車が多くて狭い道は避けるか、はじめから降りて押してしまった方が良いですよ。他の方が自転車に乗っていても、関係ありません。自分の安全は自分で守りましょう。
私も狭い道では降ります。ママチャリに抜かれても、気にしません。そして、遠回りでもなるべく車の少ない道を探しましょう。自分だけの自転車道を見つけるのも、楽しいものです。
踏み出しで左に行ってしまうとのことですが、右足の踏み出しの力が強すぎませんか? 右の踏み出しが強すぎて、ハンドルを左に切ってバランスをとっているのでは?
サドルにまたがって、地面を蹴って発進してみてはどうでしょう?
家の周りを、ペダルを踏まず、地面を蹴るだけで1周してみて、ペダルを踏まない感覚をつかむと良いかもしれません。(お家の周りが、あまり車の来ない道ならですが...)
ペダルはあまりぐいぐい踏み込まない方が良いですよ。
優しく、軽く、回す感じで。
投稿者 jinx : September 2, 2004 10:32 AM
アドバイスありがとうございます。
早速練習してみょうと思います。
落ち込んでいたので少し明るい気持ちになりました。
投稿者 みみ : September 2, 2004 2:22 PM
はじめまして。自転車の乗り方で検索してたどりつきました。
私は40歳、自転車に乗れません。。。
公園などで一人で練習するのも恥ずかしいし。。。
都内でどこか「1日乗り方講座」みたいなものをやっている場所は
ありませんか?
きっかけを作りたいのですが。。。
いきなりな質問でごめんなさい。
投稿者 ゆか : September 11, 2004 11:42 PM
ゆかさん、こんばんは、
確かにそのような講座があってもいいかもしれませんねぇ。
残念ながら、私は聞いた事がありません。
自治体のイベントなどで、無いでしょうか?
東京都のサイクリング協会にお問い合わせてみてはいかがでしょう?
投稿者 jinx : September 12, 2004 1:30 AM
お返事ありがとうございます。
なかなか、難しいみたいですね。(笑)
もうちょっと検索かけて調べてみます。
素早いレスポンスありがとうございました!!
投稿者 ゆか : September 12, 2004 6:57 AM
ゆかさん、練習場所は検索できましたか?
もう遅いかもしれませんが、皇居の周りと神宮外苑で
練習ができますよ!(日曜のみ??)
乗れない人には指導員が教えてくれるそうです。
明日、うちの子どもを連れて行ってきます。
神宮外苑は・・・
http://www.cycle-info.bpaj.or.jp/japanese/cycling/ps2.html
皇居の周りは・・・
http://www.jbpi.or.jp/p_cycling/
に情報ありです。
平日に電話で問い合わせると親切にいろいろ教えてくれましたよ。
投稿者 たろ : September 19, 2004 3:36 AM
一言書き忘れました。
電話で聞いた話ですが、これから秋になると自転車を
乗りにくる人がたくさん出てくるそうですよ。
やっぱり真夏や真冬はほとんど人が来ないらしい(>_<)
逆に狙い目かも・・です。
投稿者 たろ : September 19, 2004 3:48 AM
たろさん、
フォローありがとうございます!!
投稿者 jinx : September 21, 2004 12:29 PM
あ!素晴らしい情報ありがとうございます!
有り難いです。
問い合わせしてみます!
たすかりました~~~~~~!!!
投稿者 ゆか : September 23, 2004 9:11 PM




自転車の乗り方が詳しく解説されていて、とても参考になりました。
まずはハンドルを持ってあげるとの事。なるほど。
私たちは後ろの荷台部分を持っていることが多いような気がします。
私も自転車の乗り方を教えたことがあるのですが、
やはり補助輪を外してしまった時が一番不安なようです。
そういう時に上手く精神的に支えてあげれば、
子供にとっても安心できるでしょうね。
恐怖心を取り除いたら、あとは目標設定。
自転車に乗れるようになることは素晴らしいことです。
自分の世界が広がるのですから。
上手に乗り方を教えてあげられる大人になりたいと思いました。